2015年8月21日金曜日

レモンの花嫁

今年も、天母に住む友人Yさんの庭になったレモンをいただいた。

先日の台風の凄まじく凶暴な風にも、耐えたエライ子たち。
どっしりと無骨なルックスなくせに、中心から発光しているような黄色をしてホンノリ薔薇の薫りもする。
今まで見てきたレモンと随分おもむきが違うので、初めて観た時はかなり感激したが、今でも毎年会うたびに驚きがある。神話に登場するレモンもかくや、と思わせるようなレモンだ。
(これを贈ってくれるYさんがなかなかお目にかかれないぐらい美しい女性である、ということも幾分関係するかもしれないけれど)

神話に登場する・・・というところで、そういえばレモンが登場する神話的なお話を、あまり知らないことに気がついた。
しらべてみると「レモンの花嫁」(もしくはオレンジの花嫁)というエジプトの昔話に興味を惹かれた。

とあるエジプトの王がやっとのことで王子を授かった。
ある日、王子が自分の手をナイフで傷つけてしまう。王子の血はミルクに落ち、ミルクは薔薇色に染まった。その美しさを見た王子は、「こんな肌をもった女性を探しに行く」と言って城を出てしまい、王は悲しむ。
理想の女性を探して終に地の果てまで来た王子は、三人の魔女に会って、それぞれ「死」「生」「誕生」を象徴するレモンを授かった。国に持ち帰って三個目の「誕生」のレモンを王子が切ったとき、そこから薔薇色のクリームのような肌をした金髪で碧い瞳のうつくしい女性が現れたという。

これ以降も話はごちゃごちゃ続くのだが、ここまで来て、


「あれ?これって『王家の紋章』?」

って思ったのだけれど漫画も手元に無く今は調べようがない。ただ、メンフィスがナンシーに会った時に「伝説の金髪の乙女」とか何とか言っていた覚えがあるので、この「レモンの花嫁」話にもとづいているのかもしれない。

ともかく、果物を切ったら佳人が出てきてという話は、日本でも「桃太郎」やら「瓜姫」やらが思いつく。三つの決め球を戴く話なら、ウチの子が大好きなむかしばなし「三枚のおふだ」から、イザナギノミコトが死者の国から逃げるとき三つの桃を投げながら逃げた国造りの話まで枚挙にいとまがない。
世界の民話を耳にするにつけ、昔ながらの民話こそが「グローバル」だったと驚かされる事は多い。それぞれの土地に語られて降り立ち、人々の身体に染みこんでから、その土地の物語として語られる、そのぐらいの時間が本来の「グローバル化」には必要なのかもしれない。


そうそう、「檸檬」といえば、アレだ、祝・京都丸善復活♥





(エジプトの民話はこちらを参考にさせてもらってます:http://members.jcom.home.ne.jp/tink/botan/flower1/hana3ragyou.htm)

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